用語集 あ行

あ行
赤味 (あかみ) 
陽疾材 (アテ材/あて材)。
環境の厳しい所で成長した木に起こる現象成長時に曲がって育った部分などの箇所にこる幹の下側の部分が圧縮された材。
※乾燥時に、収縮率が大きく、狂い易いので用材としては不向である 3相決り加工(あいじゃくりかこう) 。
相決り加工(あいじゃくりかこう)
板同士を並べたときに隙間があかないように板を半分の厚さずつ欠きとった加工形状 。
ISO14000シリーズ 
環境マネジメントシステムを評価し認定する、ISO14000シリーズがあり、そして森林の環境マネジメントシステムを検討、論議する動きも活発になってきている。このところ林業の話題には必ず環境問題が含まれる。とくに外材輸入の増大などによって林業経営が経済行為として成立しがたいとされている国内林業の場合は環境維持、保全を強調することによって林業の果たす役割の重要性をアピールすることなどが多く見られるようになってきた。広い立場で森林管理を考えると、環境の視野からの管理を考えることも必要になってきている。 
ISO(アイエスオー)
ISOとは、国際標準化機構の略でイソまたはアイエスオーといわれている。物質やサービスの交流を容易にし、知的活動や科学、経済活動の分野での世界相互間の協力を発展させるため、工業製品の国際標準化、規格化を目的とする機関。品質管理を認定するためのISO9000シリーズといったものもあり、最近はハウスメーカーや木工機械メーカーの間でも、国際的契約を有利にしたり、外部に対する存在感を強めるため、このISO認定取得へ動き出している。とくにヨーロッパなどでは製品調達の上で普及している。専門分野ごとに認定機関があり、日本においてはそうした機関を認定する日本適合認定協会がある。 
厚板落とし込み工法(あついたおとしこみこうほう) 
国産の杉中目材丸太からの厚板を木造住宅の中での面材・パネルにする工場が見られる。一例を挙げれば、杉面材の基準寸法は厚さ3cm、幅15cm、長さ4mといったもので、壁の場合、この厚板を柱と柱の間に落とし込んでいく、いわゆる“落とし込み工法”である。厚板だから壁材に用いれば全面が強度を保つ筋交い(筋違)の役割を果たす耐力壁となり、床材として使えば床下の根太は不要である。一方、幅だけを集成接着したものもあり、厚さ、長さは上記のものとほぼ同様だが、幅のほうは繰り返せば集成によって90cmほどのまで広くなったといわゆるパネルになっていて、やはり壁、床、天井といったところに向けられる。なお加工機械メーカーも無人化によるこうした面材加工機の開発に意欲的である。 
アセットセールス(あせっとせーるす) 
ニュージーランド材の記事の中にしばしばアセットセールスという言葉が出てくる。アセットはもともと資産の意だが、この場合のアセットセールスはニュージーランド国有林の森林資源の販売、立木の入札による販売を指す。平成3年、日本のジューケン・ニッショウ社が、このアセットセールスに参加、落札している。ニュージーランドの植林面積はざっと110万ha、西暦2020年における輸出可能量は2,000万㎥にも達するといわれ、再生産可能な森林資源であり、南洋材資源の枯渇化にともない日本の合板メーカーなどが着目・活用している。
アプキンド ニッピンド(あぷきんど にっぴんど) 
アプキンドは、インドネシア合板の輸出業者の集まりであるインドネシア合板協会。一方、ニッピンドはそのアプキンドの日本における輸入窓口。アプキンドの合板はこのニッピンドを通じて日本の商社や合板流通業者に販売されてきた。当初、ニッピンドを通して販売されるアプキンドの合板は型枠に限られていたが、その後、薄物合板、フロア合板もニッピンド経由になりさらに平成4年からは全品目ともニッピンド窓口となり一本化された経過があった。平成4年の日本における合板輸入量はざっと300万㎥だったが、このうちインドネシアからの合板が93%を占めていた。当時、インドネシアには約120の合板工場が見られた。なお量的には少ないものの、平成5年以降サバ・サラワクのマレーシアからの合板輸入量も倍々ゲームの形で増えていった。 
合わせ梁(あわせはり) 
合わせ梁は、重ね梁ともいわれる。大断面の梁材等を必要とするとき、木材単体では強度や剛性はそれほど期待できないが、木材同士あるいは他材料との複合で、さらに優れた性能の部材として利用することができる。例えば、構造用集成材や、上下弦材(フランジ)に平割材程度の製材とし腹材(ウェブ)に合板等の面材料を用いたI型梁、箱型梁等が代表的な部材で、これらは工場生産による。また、構造設計で特に高い曲げ性能等を必要なものとして活用されている。合わせ梁の一般的加工は、①正角材2~3材を接着剤、ボルト、特殊金物等を用いて一体化し住宅の二階梁、小屋梁とする②大径の丸太や太鼓材をボルトや丸鋼のダボで2~3段重ねてスパンの大きいログハウス梁とする等が行われる。一体化した梁は、角材の合計した性能より一層の向上が期待できるものとなる。
板目 (いため) 
年輪の目に沿うように接線方向に切り出した板の表面に現れる木目を板目と呼ぶ。木目は柾目のように整った縞模様とはならず、不規則な曲線模様となる。
板目の板では水分の吸い込み易さの指標である吸水率が表側と裏側で異なり、長い年月を経ると必ず収縮・変形し易い性質があり、木材には反りが生じる。
年輪の目が詰まった冬目が板の厚さ方向に複数重なっているため水を透過させづらい性質を持つ。この性質を利用して液体を貯蔵する樽などには必ず板目の板が利用される。 
一方擦り (いっぽうずり) 
原木丸太を1面のみ製材した材で構造材として2階梁などに使用されるが長い梁間の場合垂れ易い欠陥もあり現在では角材が使用されることが多い。
生節(いきぶし)、死節(しにぶし)、抜け節(ぬけぶし)
木は葉で生産された養分が枝から幹に伝わって肥大成長する。したがって幹と枝は一体的なものである。枝があると節になるわけだが、節を大別すると①生きている枝からの生節、②枯れ枝からの死節、③また同じ死節でも製材した場合に抜け落ちてしまう抜け節とがある。板に製材した場合、同じ節でも生節なら最近ではデザイン的な効果も果たすが、死節とくに抜け節はもっとも嫌われ、加工工場では抜けたあとを木片で埋め込んだりしている。もともと枝が枯れるのは上の枝や、隣り合わせの木との間隔が狭くなり幹の下の木に陽が当たらなくなるためだ。そこで死節、抜け節をつくらないためには樹高の真ん中あたりから下の枝を落としてやること。そしてあと年数がたてば枝を落とした後の節を巻き込んで辺材部は無節材にもなる。 
浮造り仕上げ(うづくりしあげ) 
木材の年輪を引き立てて見せるために、スギといった針葉樹の板表面、〝春目(はるめ)〟と呼ばれる柔らかな部分を磨いてへこませ、木目の部分を浮き立つようにした仕上げ方法。 
エンドマッチ
エンドマッチ加工とは、板材の小口にも本実を加工すること。
エンジニアリング ウッド 
EW(Engineering Wood)とは、一般に使用目的が明確であり、性能のバラつきが少ないこと、強度性能が保証された木材、いわゆる工業化木材のことで、近年大きく脚光を浴びている。代表的なエンジニアリングウッドは、①集成材、②合板、③MDF(中質繊維板)、④LVL(単板積層材)、⑤OSB・ウエハーボード(木削片を圧縮成形したもの)などだ。なお商品名パララムというPSL(積層材)もある。MDFは、家具向けが多く、建築内装壁や収納ユニットなどの基材に使用される。LVLは、長押、鴨居などの建築内装用に使われるが柱や梁などの構造用への用途が広まりつつある。OSB・ウエハーボードは建築用の屋根、床の下地材に利用されるが、日本ではまだ生産されていない。PSLは米マツまどを原料に柱、梁、まぐさ、桁などに向く。
MSRランバー 
木材の等級区分の方法には、節、丸身等の欠点を外観から評価した目視による区分、また強度とヤング係数との間に高い相関関係があることを利用した非破壊による機械的な区分がある。後者によってヤング係数、曲げ強度等木材の強度性能を機械的に求め等級区分された材をMSRランバーと言う。この測定因子となるヤング係数は、①いわゆるグレィディング・マシーン(木材に加わる荷重速度が比較的緩やかな場合のヤング係数と強度の関係を応用したもの)で算出する。これらはツーバイフォー製材、集成材ラミナ等小断面部材に適する。②適当な荷重を加え、木材のたわみを検出して曲げヤング係数を測定する。③木材に打撃等衝撃を与えた時に発生する共振現象や振動を利用してヤング係数を算出する。が主な測定方法である。なお、「機械による曲げ応力等級区分を行う枠組壁工法構造用製材の日本農林規格」ではMSR製材としての規格が定められている。 
大引(おおびき)
木造住宅に用いられる床組み工法で、根太(ねだ)を支える、10cm程度の角材の横木のこと。横にした大引に対して、直角に90cm間隔で根太を渡すのが一般的だ。また、大引の端には、大引を支える「大引受け」を設ける。 
丘物問屋(おかものとんや) 
丘物、水物については、輸入材に対する用語で、丘物は船から直接、陸地の岸壁埠頭へ下ろされ陸上に貯材された主に製材品。つまりアメリカやカナダなりで製材された現地挽き製品である。一方、水物は水中に貯材された木材、つまり外材の丸太やキャンツ(太鼓挽きの材)のたぐいである。水物は一度船から水面に落とされ、それが製材工場まで曳航されてきて製材品になる。
丘物 水物(おかもの みずもの)
輸入材に対する用語で、水物は丸太やキャンツ(太鼓挽きの材)のたぐい。船から水面に落下させて水中に貯材、それを製材工場など曳船することからきている。こうした取引を水面どりという。丘物は主に現地挽きの製材品。これは船から直接、陸地の岸壁埠頭へ下ろすことからきており丘どりといわれている。
桶・樽(おけ、たる)
桶は細長い小幅の板を輪形に組み立て、竹、銅等のタガで組み締め木底をつけた円形の容器である。樽はこの容器に固定した木蓋がついたものである。桶・樽の木製容器としての歴史は古く、天然サワラ、天然杉や年輪幅の均一な吉野杉等の木材を用い、風呂桶、たらい桶、おひつ、漬物桶、また醤油・味噌樽、酒樽など日々の暮らしに密接にかかわり利用されてきた。昭和30年代中期からの家庭用電化製品、プラスチック容器などの台頭の中で姿を消したものも少なくないが、近年ではワインクーラー、花器、湯桶等新たに多様な商品が製作され、自然素材の温かみ、手作りの良さ、健康志向などから見直されている。とりわけ、伝統的な器としてのイメージの中で、唐松、米マツ等、木製の樽が耐水性、耐酸性や結露しにくいなどの特性を生かし、ビル内の飲料水を供給する木製貯水槽として、かなり利用されていることは特筆される。
オールド・グロス セカンド・グロス
米材のオールド・グロス(Old Growth)は老齢樹齢のことで、一般的には天然木の樹齢100年以上の用材適齢木。
これに対し、セカンド・グロス(Second Growth)はヤング・グロスともいわれ、普通、二次林からの樹齢100年未満の若齢木を指す。
問題は、オールド・グロスが資源的に年々減少していること、そのうえ、米国北西部において生息するマダラフクロウを絶滅の危機から救おうという原生林保護運動が高まったことも影響して、適齢木・優良木の入手が厳しくなっている。